給与目的の転職がうまくいかない理由

給与アップは転職をする目的としてよく掲げられるものですが、実際にはうまくいかないことも少なくありません。何年も勤めてきた職場では、勤続年数に応じた昇給が行われていることが多いからです。勤続年数がリセットされる影響で転職すると、給与は下がってしまいがちになっています。
業界内で同じレベルの企業に転職したらほとんど給与が変わらないのが常であり、給与アップができても微々たるものです。業界外への転職がよく行われるのはそれが理由ですが、給与アップを目的とする転職がうまくいかないのはもう1つ理由があります。

それは、求人募集の広告に記載されている給与額や、採用面接の際に提示される給与額を鵜呑みにしてしまっているのが原因です。実際には、その金額から想定される給与よりも少ないということがよくあります。企業から提示される給与額は基本給の場合と各種手当を含んだ場合との2通りがあるのです。
特に残業手当に関しては重要であり、通常は残業ばかりになっている職場だから、手当が満額でもらえてもっと給与が高くなると想定していたら、実はそうではなかったという場合があるのです。別途時間外手当を支給といった記載がないときには注意が必要であり、契約がみなし労働時間制になっていると通常は残業代が出ません。このような給与の詳細について確認せずに内定を決めてしまうことはよくありますが、本当に納得できる給与が手に入ると想定できるのかはよく吟味する必要があります。