繁忙期と閑散期を把握して行う

業種によって仕事が全般的に忙しくなる繁忙期と、ほとんどの人が仕事に追われなくなる閑散期とがあります。大半の業種では年末と年度末については繁忙期になりますが、旅行業であれば夏休みやゴールデンウィークの時期も忙しく、賃貸業であれば年明けから年度末までに忙殺されがちです。
IT業界や医療業界のように通年で忙しい業種もありますが、明確な繁忙期と閑散期がある場合には、その特徴を把握した上で転職を行うと成功しやすくなります。現在の職種と転職先の職種の繁忙期と閑散期を知って、基本的には閑散期を狙って転職活動に勤しむのが有効な方法です。

繁忙期になると人材が減るのが企業にとっては痛手になり、退職の交渉を進めるのに苦労しやすくなります。自分の仕事も忙しく、転職のために費やせる時間が限られてしまうのも問題です。一方、転職先としても新人教育をするための人材を確保しにくくて受け入れにくいのが繁忙期であり、その時期にあえて求人を取り下げていない場合もよくあります。
どちらかが繁忙期というのが、転職がうまくいかない理由になってしまうことは稀ではありません。ただし、転職による受け入れのタイミングを年度明けとするのは繁忙期であってもうまくいく場合があります。新人教育を新卒と一緒に行えるメリットがあるからです。年度末は引き継ぎがよく行われる時期なので、退職も進めやすい傾向があります。特に繁忙期と閑散期が明確ではない業種の場合にはこの時期を狙うのが功を奏するでしょう。